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PROJECTモデル構築プロジェクト

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2016.06.08

自伐型林業で拓く山々と障害者の新しい活躍の場

障害者が林業に従事するというとかなり過酷で危険を伴うイメージをもたれるかもしれません。千葉県香取市で取り組まれようとしている自伐型林業という取り組みは、そのイメージを覆す、人にも山にもやさしいスタイルの林業です。

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国土の7割を占めるわが国ではこれまで生産性を重視した大規模林業が中心で、使う機械も大型となり、山林所有者や地域住民では対応が不可能になってきています。経営や施業が分離された委託型となり、地域から林業をどんどん遠ざけてしまい、その結果、林業従事者は昭和30年代の10分の1まで減少し、地域から林業が消え山は荒れてしまっています。

自伐型林業とは、森林の経営や管理、施業を山林所有者や地域が自ら行う自立・自営型の林業。大型車両が入れるよう山を切り崩し大規模に全て伐採するのではなく、そこから離れず永続管理し、毎年持続的に収入を得ていく林業を地域に取り戻す手法です。使用する車両も軽トラ程度であることから山に負荷をかけず、使用する機械も大型の機器でないため、チェーンソー等の取り扱いをしっかりと研修することで誰にでも取り組みが可能となります。

軽トラックで運び出し
軽トラックで運び出し

事業化を検討している飯田さんは、香取市で「恋する豚研究所」ブランドで養豚と食肉加工を手がけ、障害者雇用(就労継続支援A型)を生み出している新鋭の福祉事業者。しゃぶしゃぶランチが楽しめるレストランには平日も行列ができる人気ぶりです。周囲を山林に囲まれている立地から、林業を意識し出会ったのがこの自伐型。先進地の高知県などに視察を重ね、周囲の山林を借り受け実験的に切り出しなどを行い、作業分解を丹念に検討した結果「十分に障害者がこの仕事を担える」と確信を得ました。

作業工程をわかりやすく ※クリックで大きな画像が開きます
作業工程をわかりやすく
※クリックで大きな画像が開きます

山のオーナーからは「きれいにしてくれるならいくらでも使って」と歓迎されるほか、切り出した木材は薪としてビニールハウスや高齢者施設の燃料として使われることでコストが4割以上下がったとのことで、今後は「薪ボイラーの設置とともに代替燃料としての活用を地域に促して行きたい」と考えています。さらに「薪はボイラーにくべないといけないことも好都合で、その場所で障害者の雇用も生まれるはず」と期待しています。

薪ボイラー
薪ボイラー

レストランの敷地に隣接する畑を購入し、農作業をする傍ら、センターハウスを設置し木材の加工等を障害者のみならず、デイサービスとして高齢者にも担ってもらおうと計画しています。今回の取り組みがモデルとなって障害者の新しい活躍の場が生まれると全国どこにもある山林が、障害者雇用の推進の場であり、地域の活性につながることが期待できそうです。

(竹村)